管理職のなり手がないというけれど

 10月9日の徳島新聞1面のトップ記事には,「校長・教頭 なり手不足 県内小中学校」という見出しが見られました。学校の多忙化は慢性的になっていますが,昔に比べると教頭先生の仕事は確かに増えています。教頭先生だけではなく,教員全体の仕事がものすごく増えています。

 20年くらい前を思い出してみると,どうだったでしょうか?遅くまで残っている先生はやはりおりました。校長先生はだいたい早く帰ってましたね。その後,教頭先生も「もうしまいませんかー?」と言いながら先に帰るというパターンが多かったです。

 で,最近ですね,平成も半ばを過ぎると,教頭はなぜか遅くまで残るようになりました。生徒指導の問題があると職員室で終わるまで待つだけではなく,保護者との話し合いの場にも入ることが多くなっています。何も問題が無くても部活動が全部終わるまで職員室で待機している姿をよく見かけるようになりました。令和の時代になってなり手が少なくなってきて,2020年には,再任用で管理職を勤めるという制度までできました。私が思うには再任用で管理職を勤めてもらうよりも女性管理職を増やす努力をするべきだと思います。徳島市を例にとって管理職を男女比で見てみると公立小学校31校中女性校長は4人(12.9%)です。女性教頭は41人中9人(21.95%)です。徳島市の小学校の教員数は885人中,男性が238人(26.9%)です。ということは女性が73.1%ですから,管理職の男女の比率が職員数の比率と同じになれば,徳島市の小学校の校長先生は女性23人,男性が8人となります。教頭先生は女性が30人,男性が11人となります。現実は全く違います。

 それはなぜか?女性が管理職をめざす人が少ない理由はいろいろあると思います。職場の問題もあるけれど家族の介護とか,家庭内での家事の役割分担の不均衡など,家庭内での両性の平等が成り立っていないことも大きな要因だと思います。女性が管理職となり活躍できる方策を教育委員会,学校,家庭で生み出していかなければと強く思う徳島新聞の記事でした。阿波女はパワーがあるはずなんですが。